アーキネットデザイン
代表 市川 均

こんにちは、アーキネットデザインの市川均です。
今回は、建替え前の住まいの記憶を継承する為に、古い家の木材を新しい家の一部に継承した事例を3例ご紹介します。

事例1 古い町屋の座敷をそのまま移設、再生した家

古い座敷の部材を大工さんがひとつひとつ丁寧に手で解体し、一部手直ししつつ、新しいRC造の家のリビングに隣接した客間として再現した例です。
夏障子やふすま絵も修復し、床の間の壁は黒しっくいで仕上げました。

古い座敷を再現した客間

事例2 古い町屋の柱、梁、障子を再利用し、新しいビルの最上階につくったゲストルーム

屋上にも面しており、親族が集まり会合する事やご家族がゆっくりくつろぐ事を目的としています。
空間としては古い町屋の記憶を継承しつつ、非日常を演出するため、壁は土壁、床も三和土の通り庭的空間としました。

小上がりになった和室(ゲストルーム)

和室の前は三和土の土間になっています

和室と土間の間は古い障子を利用しました

照明もレトロなデザインの器具に

事例3 100年以上前の農家住宅の大黒柱、夷柱と押入の板戸など、少しの古材のみを、新しい空間づくりに再活用した家

全体のデザインは洋風としたいが、昔の和室の雰囲気をも残したいというのが建て主さんの希望でした。
そこで玄関を通り庭とし、その右側はゲストルームとして利用する農家風和の空間として、反対の左側は、家族が生活する洋風な空間としました。
間に和洋折衷の通り庭空間を配する事で和と洋を融合しました。

玄関ホールの正面に100年以上前のケヤキの大黒柱を配しました

和室には古い押入れ建具を再利用

古材活用と一言でいっても、古い長屋や町屋の全体的な再生から、柱などの古材を活用して新たな空間を生み出すものまで様々な形があります。
すまい手の要望に合わせ、オリジナリティあふれる、でもどこかほっとできる空間の提案をしています。

このように、やり方は様々ですが、少しでも前の家の一部を再活用する事で、形を変えながらも記憶は継承されていくと思います。
是非、皆様参考にして下さい。