小野育代建築設計事務所
小野 雅之

マンションリフォームを行った施主より、久しぶりに連絡があり、
次のような相談がありました。
『あと数年で定年を迎えるが、山と海に囲まれた場所にある庭付きの
空き家(木造の戸建て)を探している。定年後、都市部を離れ、庭で野菜を作ったり、海釣りをしながら過ごすセカンドハウスを購入したいがどうか?』との事。
近ごろ話題の2拠点生活です。
このご家族は今、駅近のマンションに住んでいます。
セカンドハウスのイメージは、自宅から100km圏内の郊外ということです。第一候補の物件があるようでしたが、他にも興味のある物件を選んでもらい、とりあえず、現場に行く事としました。

既存住宅の状況調査のポイント

このように、既存の木造戸建ての購入を検討する場合、主に、以下のような既存の状況を調査する必要があると考えています。
(1)立地(地盤)や、基礎の状況
(2)劣化(傷み)の場所や、その度合い
(3)耐震や風通しなど、建物の形状

調査方法は様々ですが、まず現場を見る事が第一歩です。
これは、購入後の住む為に係る改修費用の負担をつかむ必要があります。その中でも、劣化の場所やその度合いをざっくりと把握する事は、特に重要となります。
間取り変更など、改修の要望検討に入るのは、二の次です。

住宅過剰・家余りニッポンなどといわれる昨今、既存住宅の現況を調査し、改修費用負担と、ご要望のバランスを検証する事は、ますます重要になってきていると感じます。

築70年の民家の屋根裏を大工職と調査している様子

既存隅柱の内部に傷みがないかを、穿孔機材で調査している様子

床下の木部に含まれている水分量を調査している様子

既存床下の木部の傷み具合を、外壁を部分撤去をして調査している様子