アーキネットデザイン・市川均

この家づくりのきっかけは、20年程前に私が勤めていた設計事務所で担当した別荘のお施主さんから久しぶりにご連絡をいただき、ご自宅の新築に関する相談を受けた事でした。
その結果、私がご自宅の設計を担当させていただく事になりました。
 家族構成は、両親2人と息子さんの3人です。
 設計に対する建て主さんからの主な要望は、
① 隣接する公園の緑と眺望を見ながら暮らしたい。
② 出来るだけ陽当たりを良くして明るい部屋で暮らしたい。
③ 子供が小さいのでのびのび子育てしたい。
④ 気に入った絵画や家具、生活雑貨に囲まれて生活したい。
という事でした。
 そこで、私が提案した間取りは、家族の集まる場所であるリビングダイニングをそれぞれ公園に面し、さらにその間にウッドデッキテラスを設けることでした。その上で、公園の緑をリビングに取り込む様な大きな開口部を設けました。
 ここで、特に皆さんに参考にしてもらいたいのは、見せ収納です。多くの方は、物は見せたくない。物は全部収納庫にしまいたい。だから収納はたくさん欲しい。とお考えの事でしょう。そうしないと、新築した家は物で溢れ、散らかってしまって、折角の良い家が台無しになってしまうと思われている事でしょう。もちろんこの考えは間違えではありません。

大きな窓から公園の緑を取り込んだリビング。正面には大好きな大きな絵を飾りました。テレビ台の上は見せ収納ですが、下の収納内にはテレビ関連機器の他、当初は小さなお子さんためのおもちゃ入れでした。おもちゃはリビング内でのみ遊び、自分でここに片付けるよう教育する計画でした。共通として、内装は床は無垢板張りで白い壁と天井はしっくい塗です。

 でも、ここで紹介する家は、「自分の好きな物に囲まれて暮らす」という希望です。この家の収納計画のポイントを簡単に言えば、『見えない所にしまう物』と、『見える所にしまう物』をきちんと区別している事です。そして、見える所にしまう事が、見せ収納です。結果は、写真でご覧の通りです。この写真はごく日常ですが、適度に物が溢れ、でも何となくおしゃれな感じになっていませんか。
 今回は、このように収納にこだわりのある家をご紹介しましたが、皆さんも、是非自分らしいこだわりを建築家と一緒に発見し、それを創り上げていただきたいと願います。

リビングの1面は飾り棚として大好きな小物を置く見せ収納です。隣りの壁にはかわいい時計も飾られています。

2階のデッキテラスは、リビング、ダイニングそれぞれから出入り出来ます。夏よりも冬場の陽だまりが暖かく気持ちが良くおススメです。

ダイニングは比較的コンパクトですが、置き家具を予め決め、それに合わせて設計しています。