NPO木の家だいすきの会
一般社団法人住宅医協会
 理事 滝口 泰弘

1月17日、阪神・淡路大震災から27年が経ちました。当日夜、「取り残された耐震化」というテーマのNHK特番が放映されましたが、住宅に比べて遅れているビルの耐震化や地盤という盲点が紹介されていました。

最近、地震、津波、噴火、台風、豪雪など、世界的に災害が頻発していますので、改めて我が家の防災対策をチェックされている方も多いと思います。今回は、NHK特番でも言及されていた「地盤」について、概要をチェックする簡単な方法がありますので、ご紹介したいと思います。

地盤と耐震性

同じ耐震性の建物でも、地盤の状況によって建物の損傷の度合いが異なります。
地盤が軟弱だと地震の揺れが増幅され、大きく揺れてしまうからです。
建築基準法では、以下のように地盤を第1種~第3種の3つに区分していますが、

  • 第1種 主に山岳地域に多い岩盤のような固い地盤
  • 第2種 第1種と第3種の中間の一般的な地盤
  • 第3種 かつて海や川だった所や埋立地などの軟弱な地盤

住宅地のほとんどは第2種地盤と言われています。また、古民家が多く残る地域は地盤が良い所が多いとも言われています。第3種の軟弱地盤では、耐震性を通常の1.5倍確保することが定められていますが、自治体が正式に第3種と指定している地域はありません。公的に指定してしまうと、その土地の地価などに影響するためとも言われていますが、実際には結構存在していて、判断は建築などの民間事業者に委ねられているのが実情です。

こちらは、J-SHIS地震ハザードステーション(国立研究開発法人 防災科学技術研究所)のホームページから抜粋した地盤の状況を示すマップ(J-SHIS MAP)です。
青い地域ほど地盤が固く、赤い地域ほど地盤が緩い、というイメージ図です。
このマップを使うと、簡単に我が家の地域の地盤の概要を調べることができます。少し難しい言葉や数値が出てきますが、すぐに調べられますので、その方法をご紹介します。

J-SHIS MAPの使い方

「J-SHIS地震ハザードステーション」(https://www.j-shis.bosai.go.jp)のホームページに行き、「スタートJ-SHIS」のボタンをクリック。

地図のページが出てきたら、左上の「場所を検索」ボタンの左の空欄に住所を入力し、「場所を検索」ボタンをクリック。

そうすると、左下に住所検索結果(小さな別ウィンドウ)が出てくるので、該当する住所の部分をクリックすると、マップに所在地を示す青い●印が現れます。

その後、地図の上部のいくつかのメニューボタンから、「表層地盤」のボタンをクリックするとマップの色が変わります。

最後に、所在地を示す青い●印の付近の表示を拡大していき、青い●印付近でダブルクリックすると、地点情報の結果(小さな別ウィンドウ)が現れます。

ここに示されている「地盤増幅率(Vs=400~地表)」が、地盤の揺れやすさを示す一つの指標です。数値が大きいほど揺れが増幅される(大きく揺れる)ことを示していて、2.7を超えてくると第3種の軟弱地盤の可能性が高いとされています。

また、地点情報の結果には、「微地形区分」というものも表示されます。これは「火山灰台地」など、その地盤の微地形を示すもので、でてきた地形の名称について、再度インターネットで検索してみると、その地形の特徴なども調べることができます。三角州、海岸低地、干拓地、など、かつて海や川だった地域は、地盤も軟弱である可能性が高いです。

さいごに

ご紹介したJ-SHIS MAPは、約250m~1㎞四方のエリアの数値なので、厳密には粗いデータです。悪い地盤という結果であったとしても、お住いの住宅の直下の地盤とは異なる場合もあり、すぐに倒れたりする訳ではありませんので、あくまでも一つの目安として見て頂けたらと思います。私たちも実務では一つの目安として使用していて、実際に新築や改修の設計をするときは、別途、建設地で正式な地盤調査を行っています。

揺れやすい地域や軟弱な地盤の地域では、自分の家が大丈夫であっても、周囲の建物が倒壊し2次災害につながる危険性もありますので、地域の地盤の概要を知っておくことは大切です。

より詳しい情報を提供している市町村も増えてきましたので、「市町村名 ハザードマップ」で検索して、一度はご自宅のエリアのハザードマップをチェックして、今後の防災対策を再点検してみてください。