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木の家コラム

健康空間を生み出す木の特性

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コンクリートの飼育箱で飼われたマウスは生長程度が貧弱でかつ短命であり、産まれた子供を噛み殺すといったショッキングな報告があります。
人の場合はそのような激しい症状は起こさないと思われますが、学校における荒んだ子どもたち・校内暴力の背景に、校舎の殺伐とした物理的環境を懸念する声も聞かれます。
そこで、学校における子どもや教師の疲労の様子を鉄筋コンクリート造校舎と木造校舎について比較すると、両者の間に違いのあることが分かります。

 

図 8 は授業中の子どもの疲労症状を見ています。鉄筋コンクリート造校舎の子ども達は木造校舎に比して眠気やだるさを覚え、注意集中の困難な傾向がより多く見られています。
また、鉄筋コンクリート造校舎では保健室逃避と見られる曖昧な理由での保健室利用が目立っています。

 

教師においても図 9 に示されるように 、鉄筋コンクリート造校舎に勤務する教師の方が精神的な蓄積的疲労を訴えると共に就労意欲の減退を覚える割合が多いという調査結果が出ています。
子どもも、教師も、木質環境の方が過ごしやすいことを肌で惑じているようです。

出典:「早わかり木の学校」文部科学省 平成19年12月

 

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