だいすきだから、
木の家コラム
しあわせな家
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■1989から 2017へ
昨年リフォーム工事を行った「目黒の家」は、鉄筋コンクリート3階建ての住宅です。
先日、点検があり訪問したところ、こんなものを見つけました。
施主のご主人が木の切り文字を購入し、戸棚の扉に貼ったとのこと。これを見た時、この建物は本当に「しあわせな家」だな、と思いました。
この家が竣工したのは1989年です。1階に両親、2,3階に息子(現在の施主)夫妻と娘2人、の4人家族が住む二世帯住宅でした。
数年前に両親を見送った後、今度は1階に施主夫妻が移り、2,3階に次女家族が住むために、今回のリフォーム工事となりました。
28年間大切に住んだ家で、2017年 新たな形の生活をスタートさせる、という気持ちがこめられています。
■イメージを一新させた1階
和室の続き間があったリビングルームは、明るいキッチンとダイニング・リビングになりました。
キッチンは28年間、何の問題もなく使ってきたキッチンセットのメーカー「キッチンハウス」で新しく選びました。床はナラの無垢材で低温水床暖房を入れています。
壁は左官仕上で、両親の好みでダークな色調にしていた内装が、自然素材の、明るい雰囲気に変わりました。
その他、以前キッチンだったところは寝室になり、浴室もタイルや浴槽を取り替えるなど、ほとんどの内装を解体してのリフォーム工事でしたが、28年ぶりに現れたコンクリートの躯体を見た時は、懐かしい気持ちになりました。
■若い家族の住まい
2、3階は、次女家族4人の住まいです。施主ご主人(父)は、実によくメンテナンスをされていたので、内外装ともにほとんど傷みがありません。
さすがに古くなった水廻りの設備機器は交換しましたが、キッチンセットはそのままでした。内装の壁クロスと和室の畳を替え、子供部屋の収納棚に扉を数枚追加した位で、リーズナブルな費用でできた工事でした。
次女の方はここで育った人なので、この家を熟知しており、じゅうぶんに住みこなしてくれることでしょう。
■住み継ぐ
2階のリビング入口には木の丸柱があって、娘たちと、またその子供たちの背比べの記録が刻んであります。
これからまた、記録の線が増え続け、伱間がなくなりそうです。それまで、又それから先も、この建物が施主家族に大切にされて、「しあわせな家」であり続けることを願います。