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木の家コラム

平屋の家

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最近は平屋の家の新築が増えていると思うのですが、皆さんの周りではいかがでしょうか? ・・といっても、都心近くでは見かけることはほぼありませんが。

 

私の事務所があるのは、埼玉県飯能市、埼玉県西部地区ですが、近隣市には平屋建ての新築戸数が明らかに増えていると感じます。
土地価格は下り、空地も多く、相続が発生した土地などを大きな区画のまま売り出しをしたり、土地に付加価値を持たせるための区画割りなど、田舎の不動産業者は都心部とは違うアプローチをしているということなのかと思います。

 

現在、60代のご夫婦の新築を計画中でもありますが、やはり平屋建ての多くは熟年夫婦の家が多いのでしょうか?・・
住宅の設計に携わって多くの家を設計してきましたが、平屋建ての新築が実現したのは、未だに2棟しかありません。
やはり、比較的年配の方の家で、もともと平屋の家の建て替えでした。

 

平屋の家に憧れる方は多いと思います。
私の先祖は農家だったので、幸いにして我が家の敷地は広いですから、平屋を建てるには自由度も高く、日差しの確保も問題ありません。
そこで、仕事が暇なときに平屋建ての家を計画したことがありますが、この先の人生を考えた上では現状維持がベストな選択かと思い、簡単に断念しました。

 

平屋の家の間取りは、リビングを中心に各室を配置することで廊下面積を減らせ、階段も不要であるため2階建て同面積と比べると広く感じることができます。

外観デザイン面でも自由度が高いものの、施主の年齢層からか比較的和風傾向を好まれますが、シンプルな平屋も手掛けてみたいと思います。
内部空間は、構造面からも2階建てより有利なために大きな空間をつくりやすく、続き間などにも対応でき、引戸などを多用して広々と暮らせます。

ただし、敷地の広さに余裕がないと、日当たりや通風などの条件が悪くなるので、やはり都心では難しいかもしれません。
また、窓の防犯対策なども考慮する必要があり、基礎、屋根面積が同面積の2階建てよりも大きくなるために坪単価は上がる傾向にあるので、平面計画(形状)によっては工事費に大きく影響する場合もありますから、工事予算を勘案して計画を行う必要があります。

 

図面は、計画が固まってから、平屋は怖い(マンションの上階にしか住んだことがなかった奥さんが云った言葉)ということで、2階建てに変更になった幻のプランです。

 

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