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木の家コラム

設計者の目  家相・風水について

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「家相、風水、気になりますか?・・・」

設計に入る前に、必ず建て主さんに問いかけます。 本人が気にならないと回答されても、「ご両親とかはいかがです?・・」と確認します。(同居に限らず)
●お施主さんもそのご両親も、全く気にしない・・・場合は、私も気にしません。
●家相はよく解らないけど、悪くないような間取りがいい・・・という場合は、最低限の気遣いをして間取りを考えます。
●風水が少し気になる・・・その程度なら、風水は気にしないように仕向けます。(後に説明します)
●家相や風水にこだわる・・・こういう方の場合、その参考図書などを貸してもらいます。

 

もう 20 年も前ですが、かなり時間を掛けて基本設計が詰まってきたころ、家相が気になり始めた・・ということで、最初に戻ってやり直したことがありました。

設計の相談から完成まで、結局 3 年掛かりました。 その時に、家相についていろいろと勉強してみましたが、どうも施主とかみ合いませんでした。
その原因は、参考にしている本、資料が違っているので、たとえばトイレの位置について、「悪い」「悪くない」「見方を代えれば問題なし」とか、著者などに寄って様々な回答があることが解り、お施主さんの購入された本を借りることにしました。

 

こんなことがあってから、必ず問いかけることにしましたが、お施主さんは気にしなくても、気にする親がいたら・・最低限の「やってはいけないこと」は避けたほうが、不幸を生む可能性(心理的に)が減ります。
風水は、中国から渡ったというのはご存知だと思いますが、風水地理学が基本で「場所の気や住む場所の良し悪し」などを判断する為のものなのです。
日本では、「Dr何とか」という人が、30 年ほど前に日本風にアレンジして広めたのが、日本の風水だと思います。
その書籍発売記念講演を聴きに行ったことがあるので、確かだと思います。
今ではその娘が後を継いでいます。私は全く信じません。

 

家相も中国から渡ったもので、やはり日本の気候風土に合わせてアレンジされているようですが、迷信や根拠不明の説があったり、書籍もたくさんあり、どれを選んだらいいのか、迷うところだと思います。
生活様式や考え方など、現代とは少し合わないところもあるので、やはり自分で判断するのが一番いいと思います。

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