だいすきだから、
木の家コラム
お米と木材、乾燥の大切さは同じ
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天干しのお米と、機械乾燥のお米
収穫したてのお米は約 20% の水分を含んでいます。水分が多いとカビなどの原因になるため、乾燥させて約 15%に落とすことが必要ですが、現在は火力を使った機械乾燥が普通です。
かっては稲架(はさ)と呼ばれる横木につるし天日で乾かしており、味がよくなると言われていることから現在でも天日乾燥にこだわる生産者がいます。
実際、「炊飯品質では、天日干しは熱風乾燥より食味スコア等の5 項目において品質指標が向上する傾向を示した」と学会報告もあります。
天然乾燥の木と、人工乾燥の木
木の家によく使われるスギも立木を伐った時点では 100%以上の水分を含んでいることもあり、カビ、たわみ、収縮などの原因になるため、乾燥させて使う必要があります。乾燥のさせ方は、お米と同様に天然乾燥と人工乾燥があります。
誤解を恐れず言うと、髪を乾かすときに「ホットで乾かせば時間がかからない、クールで乾かせば髪が痛まない」、と同じことがスギの乾燥についても言えます。
高温で乾かせば時間は節約できますが、木の香りが飛んでしまったり、脱色、内部割れといった問題が生じ、全国的にも問題となりました。
大工さんたちからは、のみを使うと「削れる」のではなく木が「つぶれる」という声があがり、当初、天然乾燥材を使用していました。
木材本来の色や香りがあり、言わばプラスチックのような高温乾燥材とはまったく違うものと考えていますが、「乾くまで 1 年以上待って下さい」というのはなかなか難しいことです。
そこで、現在では、天然乾燥材に近い特徴が保持される低温乾燥材や中温乾燥材を使用し、品質管理のより一層の向上に取り組んでいます。