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木の家コラム

自然と共に・・豊かな暮らし3題

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映画「人生フルーツ」

「人生フルーツ」という映画を今年の春、観ました。愛知県春日井市、高蔵寺ニュータウンの一隅に、雑木林に囲まれた平屋の、(故)建築家・津端修一さんの住まいがあります。
住宅公団で数々のニュータウン計画を手掛けてきた津端さんが、この地に土地を購入し家を建てたのは約50年前。

それからコツコツと雑木林を育て、畑を作り、四季折々の野菜や果実を育て、夫人の手で料理される畑の作物の名札は、津端さんの可愛い絵入りのお手製。
そんな日々の中でも90才の津端さんは、相談された新しいプロジェクトの為の見事なスケッチを描きます。そんな二人の暮らしぶりを紹介した映画です。

「家は暮らしの宝石箱でなくてはならない」という巨匠ル・コルビジェの言葉が紹介されますが、まさにその通りの住まいと暮らしです。

 

十勝のオープンファーム

時々遊びに行く北海道・十勝の「ノースポールステーブル」は、馬の装蹄師(夫)と動物画家(妻)の二人が営むファミリー牧場です。
10年ほど前にこの地で古い農場を受け継ぎ、移住して来ました。

周りは厳しいながらも美しい自然がいっぱいです。生き物も、大小の馬8頭、犬3匹、鶏4羽、山羊1頭、猫8匹、と賑やかです。
夫妻は「動物たちはみんな家族、命を全うするまでここで一緒に暮らしたい、訪れる人も、その動物たちと触れ合って幸せな時間を過ごせるオープンファームを作りたい」と考え、あらゆるものを手作りして、着々と作業を進めています。

草刈は、馬や山羊が食べて手伝ってくれます。建材にする丸太を裏山で伐り馬で運ぶ、昔行われていた「馬搬」なども試みています。
奥さま曰く、「何も無い様に見えるけど、本当に必要なものは何もかもあります。

 

石神井の家

ところ変わって都内練馬区に、昨年住まいを新築されたTさん。
敷地には古い擁壁があるため、そこからある程度の距離をとって建物を建てなければなりませんでした。

しかしそのおかげで、建て替える前より庭が広くなりました。
もとからガーデニングが大好きな奥様は張り切って、煉瓦を積み土を運び、柵やアーチを組立てる力仕事に始まり、花や実のなる樹を育てるところまで、ご自分で作業をして、楽しい庭ができあがりました。
ウッドデッキの上のプランターも豊作です。

もちろん家の中も、杉やカラマツの無垢材を使っていて、木の香りがあふれています。
様々な制約を受ける都会の中の住まいでも、自然の恵みを存分に受けて楽しむ暮らしがありました。

 

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