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木の家コラム

住みながらできる快適性アップ

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今年の冬は寒くならないと思って年初頃でしたが、その後雪も降り、ちゃんと寒い日がやってきました。夏は暑く、冬も寒く、日本の家で快適に過ごすためには暑さ寒さの両方に対応しておけると良いですね。

築5年の住宅でも寒いのです。。。というご相談

一昨年、寒さを改善したいとYさんからご相談頂きました。まだ築5年ほどとのことだったので、一体どれだけのことができるものかと思いながら現地を確認に伺いました。
平屋で面積は広くないものの窓が大きかったり、窓の数も多かったり、
窓自体の断熱性能や、壁・床・天井に施工されている断熱性能がさほど性能が高いものではなかったり…と状況が分かりました。

打合せ時に床下を覗いたところ、一部断熱材が落ちている状況でした

なるべく早く!住みながら断熱改修したい!

住みながらの工事をなるべく早く行いたいというご希望から、窓には内窓を追加、床下と天井裏には断熱材を追加する工事をご提案しました。
ご提案に当たっては、部位ごとに、工事前と工事後で表面温度がどれくらい変化するかを検討した資料を作成し、ご説明しました。
熱貫流率という数値で断熱性能を図りますが、住まい手さんにはなかなか分かりにくい数値なので、表面温度というより伝わりやすい数値で説明を行いました。
また、お風呂場も寒いとのことだったので、ヒーター付の浴室換気扇に交換しました。
工事期間は内窓設置に半日、断熱材施工に1日。住まい手さんは在宅のまま、工事を行いました。

内窓の設置はあっという間
お風呂の窓にも内窓を設置。ユニットバスの換気扇を暖房付き換気扇に交換。
天井裏と床下には、セルロースファイバーの吹き込み断熱を追加した(写真は天井裏の様子)

事前打合せに伺った12月、寒さは本格的になる前でしたが、大きな掃き出し窓が2か所ある居間にいると、足元が冷や冷やしました。
工事後、2月に伺うと、晴れた日の午前中で日当たりが良かったこともありますが、部屋の中はぽかぽかと暖かく、足元の冷や冷やした感じはなくなっていました。
Yさんにお伺いしても、体感的に寒さが軽減したとのことで、ホッと一安心しました。

夏場の暑さに対しても今回の工事は有効ですが、日が当たる窓には窓外にすだれや遮熱スクリーンを設置することをお勧めしました。
夏の日射熱は、室内でなく窓の外で遮ることが有効です。

見た目の変化はほとんどない工事ではありますが、断熱性能を改善することは住み心地に影響してきます。
住まいながらの工事でもできることはありますし、断熱・省エネ工事に対しての補助金も各種ありますので、検討してみるのもよいのではと思います。

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