だいすきだから、
木の家コラム
幸せモノな杉板のお引越し
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先日、生活クラブ生協さんからのご依頼で、最近出店された所沢デポーの事務所で、ワークショップを行いました。
約3年前に生活クラブ生協埼玉本部の託児室の床に、ワークショップではった(ボンド不使用施工)杉板を、今回は腰壁に張ることに。
プロが考える作業方法と準備
ふと考えると大工さんが板を腰壁に張ることは当たり前に可能だが、
一般の大人やお子さんに、怪我なく作業してもらうにはどうしたものか。
現在主流となっているエアー工具を使用した場合、ビスなどの金属に当たってしまえば、跳ね返りで指に刺さってしまうケガの恐れがあるので危険なので、
今回は、ボンド併用でビス留め施工で行うことにしました。
これでヨシ!
ところが、極細ビスが思ったより小さくて見えにくい。
これではみんなが作業する時に、ビスが電動ドライバーの先端(ビット)から外れてしまい作業がなかなか進まないかも…(汗)
一緒に参加している大工の建夫に相談したところ「だいじょ~ぶだよ」
「そりゃ~自分は大工だから出来るだろうけれど…」と思いながら、駐車場から荷物を取って戻ってきたら、
大工の建夫が杉の縁甲板材に施工がしやすいように下穴を開けて準備してくれていた。
そう、この下穴を開ける下準備がきれいな仕上がりに大切なのです。
これで準備ヨシ!


さぁー張るぞー
杉板に木工用ボンドを塗って、縁甲板のサネ部をチョイと当て木で叩いてはめ込み、ビスで固定する
1枚ずつ順番での作業をみんなで開始。
1巡した辺りから、ボンドを塗るなら俺だーと頑張ってくれる男の子や、ビス留めが上手な女の子とそのお母さんが大活躍してくれました。
年配の方には恐らくビスが小さいのが原因で作業しづらかったようだったが、みんなで無事に床板だった杉板を、腰壁に張る引越しを無事に終えることが出来た。



引越しをする時に、床の杉板を廃棄してしまいそうだが、生活クラブ生協の方々は日頃より環境に配慮されていることもあって、生活クラブ生協本部の事務所が移転する際、丁寧に杉板をはがして保管。
そのおかげで、今回 新たな地で床から腰壁へと生まれ変わることが出来た。
幸せな杉板だ。