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木の家コラム

鏡餅と地鎮祭

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鏡餅に託された、無病息災の祈り

鏡は古代から神事に用いられるもの。鏡餅の名称はかたちが鏡に似ていることによるそうです。
ちなみに、三種の神器の他の二つ、勾玉(まがたま)は橙(だいだい)、剣は串柿です。
鏡餅は、年神様(としがみさま)が元旦に新年の幸をもたらすために高い山から降りてきてそれぞれのお宅に泊まるための依代(よりしろ)です。
鏡餅はお供えするだけではなく開いて残さず食べることが大切で、関東では松が明けた11日に鏡開きをし、鏡餅をおろして食べ1年の無病息災を祈ります。

 

工事の安全を祈る 地鎮祭

神さまにお願いするという意味では、地鎮祭も同じです。
住まいを建築する際には必ず工事に入る前に神職を依頼して地鎮祭を行います。

地鎮祭は「とこしずめのまつり」といって、その土地の守護神を祀り(まつり)、土地を使わせてもらうことの許しを請います。
神様をお迎えする神聖な場所を示すために斎竹(いみだけ)を2m四方に立てて注連縄(しめなわ)を張り、中央に神様の依代(よりしろ)となる神籬(ひもろぎ)を設けます。
神籬は榊に紙垂(しで)などをつけたものです。

地鎮祭の神事は、端的に言うと、神様をお迎えし、お供え物で接待し、その土地に建物を建てることを告げてお許しを頂き、工事の安全を祈り、そしてお見送りをする、というものです。
地鎮祭のなかで、建て主のご家族も玉串(たまぐし、榊に紙垂をつけたもの)を供え、「清き誠の心をもって安全を祈り」ます。神職から玉串を受け取り、玉串台まで進み一拝したあと、玉串の根元を神様に向けて置き、二拝、二拍手、一拝して席にもどります。
地鎮祭の神事が終わると、直会(なおらい)といって、お神酒で乾杯して、お供えものを皆で食します。
鏡餅がお供えするだけでなく食するのが大事なように、直会も食することが大事なことは同じです。

 

日本人の神様は自然そのもの。このような神事のおおもとには、自然を崇拝する日本人の気持ちが脈々と流れていると思います。家を建てることは、自然と一体となることだということに思いをはせて頂ければと願います。

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