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新築住宅 施工事例

葉枯らし天然乾燥材を使った古民家風モダンな木の家

東京都小平市

東京・多摩の伐り旬材を柱や梁、床に使った住宅です。
一昨年の秋に伐採し、翌年の春先まで葉枯らし乾燥した杉を中心に、小山利一棟梁の手刻みで加工し堅固に組上げました。
 
建主の希望による濃色の塗装と壁の白いプラスター仕上げが、古民家のような落ち着いた雰囲気の内部空間を生み出しています。
生活の中心となる居間、食堂、台所を2階に置き、小屋組を露わしにした高い天井と、居間からつながる木のバルコニーによって、開放感を感じる住まいになっています。
 
切妻屋根のシンプルな形は、隣接してこれから建つもう1棟の住宅と、対になることを想定しています。外壁は内壁と同じ巧左官工芸・鈴木氏の手により、やや赤みを帯びた色調とコテむらにより、生き生きとした仕上がりになっています。

外観
丸窓のある玄関
棟梁手づくりの階段シンボル
2階リビング脇の小上がり和室
再利用した雪見障子
ピアノ室
小屋裏の読書コーナー 小屋組み材と格子の天井が古民家風の味わいを出しています

施工プロセス

2005年11月に実施した東京都あきる野市の秋川木材協同組合の森での伐採見学会に、お施主さんも参加して、住宅に使用する木材となる木を伐採し、家づくりがスタートしました。
概ね設計がまとまってきた後は、大工棟梁がつくった1/10の迫力ある構造模型を前に、建て主さんと大工さんと打合せしながらすすめました。

伐り旬(木を伐採する旬の時期)に実施した伐採見学会で、住宅に使用する木材を伐採しました
伐採後、数ヶ月間枝葉をつけたまま葉枯らし乾燥している様子
小山棟梁がつくった縮尺1/10の構造模型を前に打合せしました。
複雑な形の仕口(構造部材である柱や梁、桁などを接合する箇所)は、全て大工さんの手刻みで行っています。
貫を通した壁
桧の階段
完成見学会の様子
概要

敷地面積:165.3㎡(建蔽率60%、容積率200%)
延床面積:100㎡(30坪)
規模:地上2階建て
構造:木造 在来軸組工法

主な仕様

屋根:瓦葺き
外壁:色モルタルコテ仕上げ
床 :杉
内壁:プラスター薄塗り

その他

・天然乾燥木材

この家づくりに関わったメンバー

中村 展子 - 設計
塩脇 裕 - 設計
鈴木 進 - コーディネート
小山一利 - 施工
秋川木材協同組合 - 製材

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