玄関とアプローチ
通りから奥まった位置に玄関のある住まいを設計することがあります。
そういったお宅では、道路から玄関ポーチまで、アプローチが長く延びるつくりとなります。隣家の迫る密集地の、特に間口の狭い敷地は、日陰が多く風通しも悪くなりがちです。
敷地の奥の部分は周囲の建物の影響を強く受けるためそれが顕著なのに対し、道路に近い部分は遮るものが少ないので、採光や通風が得られやすく、奥まった部分より居住性に勝ります。
このような環境での住宅計画では、居間など家族が多くの時間を過ごすスペースを、道路に近い部分に配置するのが得策です。
間口と日当りの制約で、道路寄りに配するスペースが限られるなら、水廻りや収納といったサブの部屋は奥の方に配置することになります。
玄関も同様に捉え、「道からすぐに玄関」の先入観を捨ててプランニングした。方が、暮らしよい住まいになることがあるのです。