だいすきだから、究める。

木の家コラム

古民家再生にも通じる、バイオリンの話

 子供の頃に習っていて、長いこと中断していたバイオリンのレッスンを、数年前に再開しました。しかし子供時代の覚え方の早さとは比べ物にならず、壁にぶつかる日々です。  バイオリンはすべて木で作られています。 表面は比重が小さく音が伝わりやすい「スプルス」(ドイツトウヒ)、裏面は「メイプル」(カエデ)で、程よく硬く、木目が密できれいなものが使われています。 これらの木材の良し悪しや天然乾燥のさせ方が音の美しさを左右し、楽器の価値が変わります。名器「ストラディバリウス」の材料は、驚くほど均一で密な木目を持っていて、ヨーロッパがかなり寒冷だった時期(14Ⅽ~19Ⅽ半)の木材を使っているのではないか、と言われています。

誰も教えてくれない 家づくりのすべて

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SDGs的“新普請道楽”のすすめ

文京区千駄木の旧安田楠雄邸は、“普請道楽”として有名な豊島園遊園地の創業者で実業家の藤田好三郎が大正8年に建築した近代和風建築です。
「食」道楽、「着」道楽など「〇〇」道楽という中で、“普請道楽”は、身上をつぶすほどの贅沢な道楽と言われています。落語では、「道楽者」や「道楽息子」が登場し、現代では、“道楽”は否定的な意味で使われることが多いようです。ところで、江戸時代の三大道楽は園芸道楽、釣り道楽、文芸道楽で、収入のなくなったご隠居が本格的にとりくむ趣味、生活を豊かにする楽しみでした。
そもそも「道楽」という言葉は仏教用語で、「仏道修行によって得たさとりのたのしみ、法悦の境界」ということだったそうで、より深い意味があったことがうかがえます

古材をリユースした住まいづくり -新しい場所で生き続ける古いもの達-

新築や改修の計画を進める際、建物の解体を伴うことがしばしばです。
多くの場合、建て主さんが長らく暮らした住まいで、思案の末に取り壊すことを決めた建物です。
建物自体は無くなる運命でも、使われているひとつひとつの部材は、傷みの程度が浅くまだまだ活躍してくれそうなものが少なくありません。なかでも年月を経てきた古い建物ほど、そういった部材に目が行きます。
建て主さんが思い入れを話されて、何とか生かしたいと要望される場合は喜んで使い道を考えます。
私が一目ぼれし、設計に取り入れる提案をさせていただくこともあります。 

鏡餅と地鎮祭

鏡は古代から神事に用いられるもの。鏡餅の名称はかたちが鏡に似ていることによるそうです。
ちなみに、三種の神器の他の二つ、勾玉(まがたま)は橙(だいだい)、剣は串柿です。
鏡餅は、年神様(としがみさま)が元旦に新年の幸をもたらすために高い山から降りてきてそれぞれのお宅に泊まるための依代(よりしろ)です。
鏡餅はお供えするだけではなく開いて残さず食べることが大切で、関東では松が明けた11日に鏡開きをし、鏡餅をおろして食べ1年の無病息災を祈ります。

住まいの自主点検のススメ ~住まいの致命傷を防ぐために~

寒くなり新型ウィルス感染が再び拡大してきました。皆さんは定期的に健康診断も受けられると思いますが、住まいの健康診断を受けたことはありますか?住まいも人間と同じように様々な病気になります。早期に発見すれば問題ないものも、放置して致命傷につながることや、修理に莫大な費用が必要となる場合もあります。 

茶室のある家ができました

前回の私のコラムは「茶室のある家をつくります」というタイトルでしたので、今回はその茶室を写真で紹介いたします。設計時には、「由緒正しい茶室」という要望ではなかったのですが、だんだん本格的になり、京間にしたので、関東の4畳半よりも少し広く、いい茶室になりました。基本的なデザインは設計者が行いましたが、実のところ私よりも大工さんが茶室にとても詳しくて、いろいろと勉強になりました。

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