設計者の目 断熱性能と暖房
薪ストーブで環境にやさしい省エネ
2016 年 7 月 10 日(日)に、住まう木の家見学とプチ生け花教室を開催しました。建てた後も家づくり OB、そして設計者、工務店が楽しく、そして、これから建てる方は経験談を気軽に聞ける場になればと、昨年の「見学会&プチ茶道教室」に続き、第2弾の開催でした。
収穫したてのお米は約 20% の水分を含んでいます。水分が多いとカビなどの原因になるため、乾燥させて約 15%に落とすことが必要ですが、現在は火力を使った機械乾燥が普通です。
かっては稲架(はさ)と呼ばれる横木につるし天日で乾かしており、味がよくなると言われていることから現在でも天日乾燥にこだわる生産者がいます。実際、「炊飯品質では、天日干しは熱風乾燥より食味スコア等の5 項目において品質指標が向上する傾向を示した」と学会報告もあります。
住み慣れたお家も、長い年月を経て、いろいろな不満や改善したい部分が出てくるものです。
先日工事が完了した所沢でのプチリフォームの事例を通して、住み慣れた住まいを、気持ちよく、快適にするプチリフォームをご紹介します。
はじめまして、mokki 設計室の工藤夕佳と申します。
東京都千代田区九段下に事務所を構え、設計活動を行っています。
どうぞよろしくお願いいたします。最近は住まいのリフォームが増えています。木の家というと木造戸建住宅というイメージがありますが、マンションリフォームを木や自然素材を用いて行うことによって心地よい空間をつくることもできます。
住宅の中で階段は、上下階の移動という目的で毎日使うところですが、「人の足」で重力に逆らって「垂直に」移動するために視点が変わり、身体の動きにリズムが生まれる、ということによって、明らかに気持ちのスイッチが入れ替わる場所でもあります。
下から見上げたり、上から見下ろしたり、で気分が変わりますし、屋根裏への階段などはワクワクしたり、階段は色々と物語の生まれそうな空間です。
巾はぎ板とは集成材の一種で、木材を貼り合わせることで大きな面にした板材です。
一般的な集成材は、小さなブロック片をたて・よこ両方向につなぎ合わせるのに対し、巾はぎ材は 10 ~ 20cm巾の広めの材を、横方向にだけはいだものです。一枚のはぎ板が大きいので、自然な木目が感じられ、より無垢板に近い印象があります。はぐ部分が少ないため、接着剤の使用も抑えられています。無垢板で家具を造る際、巾の広い一枚ものの板を使うのは魅力的ですが、樹齢のいった大木からしか取れないため、量が少なく高価です。
手に入った場合も、巾が広いほど反りや捻じれが強いため、時間をかけた乾燥やクセを抑える加工が必要で、簡単には扱えないのが実情です。巾はぎ材は、柱を取ったあとの端材や、小径木や間伐材などからつくることができ、資源の有効利用になっていること、木表・木裏を交互にはいで反りや捻じれを軽減してあること、必要な長さや巾で製作できるなど、使用しやすい工夫がなされている板材なのです。
匠の技でよくお話がでることに、木と木のつなぎ方の話があります。
木のつなぎ方は、長手方向に長さを延長させるつなぎ方を継手(つぎて)
と呼び、角度を持って 90°などにつなぐつなぎ方を仕口(しぐち)と言います。
通常つなぎ方が複雑になればなるほど力を伝えることが出来やすくなります。
必然的に手間がかかる加工になるため、力がかかるところとそうでないとこ
ろを見極めて加工の方法を決めていきます
今年3月に竣工した「グループホーム・新町の家」は、障がいのある人たちが住み慣れたまちの中で、あたり前に暮らすための「住まい」です。